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月刊 「医薬経済」連載記事ご紹介/上咽頭から始まる命の医療〈3〉「Bスポット療法」普及への将来展望

当ホームページにて院長掲載誌として紹介させて頂いております以下ページ
http://www.aida-shika.or.jp/staff/#link01_b

私自身が月刊「医薬経済」へ連載している部分の原稿を本ブログにて少しだけご紹介していこうと思っています。
もしよろしければご覧になってみてください。


■今回は「上咽頭から始まる命の医療〈3〉「Bスポット療法」普及への将来展望」から

上咽頭から始まる命の医療
〈3〉「Bスポット療法」普及への将来展望

 「Bスポット療法」によって84歳になる今も多くの患者の治療を続ける耳鼻科医の谷俊治氏。「Bスポット療法」との出会いから57年間にわたって上咽頭の治療に取り組んでいる谷氏を駆り立てる情熱はどこから生まれるものなのでしょうか。現在までの経緯と実際の手技を2回にわたってご紹介してきましたが、臨床の現場で多くの実績を挙げながら、「Bスポット療法」はなぜ普及して来なかったのか。お話をうかがう中から現代医療の根深い病巣が浮き彫りになります。

普及を阻むハードル
 ひとりでも多く「Bスポット療法」の術者が輩出することを期待するところですが、この治療の普及にあたってはいくつかのハードルがあります。
 現在「Bスポット療法」を実施している医療機関は全国でも数えるほどです。普及を阻むハードルの一つは手技をどのようにして伝えるかにもあります。上咽頭部を直接肉眼で観察することはできませんから、鼻もしくは咽から上咽頭まで捲綿子を通すための技術、加えて捲綿子の感触を通じて粘膜の状態を把握する技術などが求められます。また、ファイバースコープは検査に利用することはできますが、治療の際に使用することは作業が煩雑になるため現実的ではありません。この点はいま試行錯誤しているところです。なお、検査については器具で採取した粘膜面の細胞を分析するという方法を検討されているところです。
 さらに、一定の技術水準が求められる治療であるにもかかわらず、決して十分な診療報酬上の評価が与えられているとは言えません。保険請求上の基本点数は12点と再診料です。副鼻腔炎と診断された場合には副鼻腔自然口開大処置が認められるものの、それでも20〜25点、吸入のネブライザーを使用したとしても使用薬剤にもよりますが、せいぜい10〜20点というところです。現行の保険診療ではそのあたりが限界です。私がご指導した耳鼻科医の中には自費診療として扱うことを考えている方もいます。
 現行制度のもとで耳鼻科開業医の先生がクリニックを維持していくためには診断して薬を処方せざるを得ないのも事実です。全身疾患が改善される可能性があるとはいえ、診断時にその病名を付けることができないのは歯科における歯周病治療と同様です。耳鼻科においても全身との関係を診療報酬の中で成り立たせることは今のところ難しいと考えられます。ただし、「Bスポット療法」の難易度とその効果を考えれば、決して20点、30点の世界ではないと思います。そのためにはデータを積み重ねる作業によって効果を実証することも必要で、内科医の堀田修先生をはじめ、いくつかの研究機関で取り組みが行われていると聞いております。
 「Bスポット療法」が普及すれば、その何割かは全身疾患の早期発見や予防に繋がり、結果として国民医療費の抑制という効果も期待できます。そのためにもデータの集積を急がなければならないでしょう。

将来展望
 上咽頭の治療を担う領域は、やはり耳鼻科ということになるでしょう。歯科医師の方の中にも徐々に上咽頭と全身の関係に関心の高い方が増えているとはいうものの、「Bスポット療法」の本格的な普及を目指すには、新しい診療科を作るか、あるいはチーム医療として取り組むということになるでしょうか。
 直接生命に関わる疾患が少ないので、現在の医療制度の中ではやはり緊急性の高い治療が優先されがちです。ただし、全身疾患の予防という意義は大きいと思います。故堀口教授は著書の中で、血圧異常の改善による心筋梗塞の予防等についても示唆しています(○号参照)。
 実際に治療によって改善した患者さんは、定期的に自ら来院されている方が少なくありません。健康診断では検査値によって身体の異常を調べますが、「Bスポット療法」は健康な状態を確認する役割もあるわけです。
 ただし、医療関係者からの理解が進んでいるとは言えません。「嵐山郷」在職当時、他の施設の検診を担当する機会がありました。検査したところほとんどの方が上咽頭部の炎症がありましたが、先方の施設の顧問医から治療を拒否されたケースが何回もありました。施設側が利用者の医療にかけられる予算という現実的な問題も壁になっているのが現状です。
 前述したように、実際に治療すると多くの疾患で改善が認められることが確かめられています。しかし、良い心身の状態を維持するためには生活習慣を改めることも必要で、そうした点からも内科や他科との連携が求められ、チームとしての取組みが望まれます。
 一方、仮に診療報酬として適正な評価が得られるようになったとしても、そのために安易で不適切な治療が増えれば「Bスポット療法」が正しく評価されないことになります。したがって、治療のEBMを確立した上で、認定医制度等も視野に入れる必要があるでしょう。
 いずれにしても、私がまだ元気なうちに、一人でも多くの医療関係者の方に「Bスポット療法」を伝えていきたいと思っています。目的はただひとつ、患者さんの快適な生活を守ることですから。


歩み続ける谷氏

 穏やかに淡々と語る谷氏ですが、その背景には、57年間ただひたすら患者さんだけを見つめて治療を続けてきた歴史があります。多種多様な症状に改善がみられるというと、往々にして〝万病に効く民間治療〟と思われがちですが、すでに多くの臨床医がその効果を確認しており、いずれはそのEBMが示される日が来ると思われます。谷氏自身は決して語らないものの、最大の課題は「Bスポット療法」の専門医と呼べる存在が少ないという現実ではないでしょうか。真に優れた治療はすべての医療関係者を通じて多くの患者さんが享受できるものでなければなりません。谷氏を〝神の手〟にしてはならないのです。
 不治の病だったIgA腎症を治る病気とした堀田修氏の前に道はありませんでした。今では多くの腎臓内科医が堀田氏に続き、しっかりとした道が出来上がりました。
 谷氏の前にも道はありませんでした。氏の歩まれた57年の道程は決して風化していません。
 旅路の最後まで、希望と理想を持ち続け、歩み続ける谷氏に今こそ続こうではありませんか。


次号ではBスポット療法の発案者堀口氏の手法を時代に合わせUP DATEしている耳鼻科医を紹介します。

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